タクシードライバーは連休を取得しやすい?

タクシードライバーを目指すにあたって、「連休(3連休以上)はちゃんと取れるのだろうか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。一般的な会社員の場合、週末の2連休が基本で、3日以上の休みを取るには有給休暇を組み合わせる必要があります。しかし、タクシードライバーの働き方は少し特殊で、実は連休を取りやすい職種だと言われています。ここでは、勤務形態ごとの休みの仕組みと、タクシードライバーならではのメリット、そして収入とのバランスについて解説します。

タクシードライバーは連休を取りやすい!その理由は?

結論から言えば、タクシードライバーは他の仕事に比べて連休を取得しやすい傾向にあります。特に「隔日勤務」と呼ばれる働き方では、3連休以上の休みが取りやすいのが特徴です。

隔日勤務の場合

タクシー業界で主流の隔日勤務は、1回の勤務で丸1日(たとえば朝から翌深夜まで)働き、次の日は「明け休み」として休むパターンです。さらに所定の公休日と組み合わせれば、「明け休み+公休」で実質2連休になることが多く、月の出勤日は12日程度と少なめです。その結果、月の半分以上が休みとなり、それらの多くが連続した休暇になります。たとえば、明け休みと公休に加えて有給休暇を1日使えば簡単に3連休を作ることができ、うまく調整すれば1ヶ月に2回程度は3連休を確保することも可能です。「働くときはまとめて働き、休むときはしっかり休む」スタイルを実現しやすいのが隔日勤務の特徴です。

昼日勤・夜日勤の場合

昼だけ、または夜だけ働く日勤勤務では、基本的に月の勤務日数は22~24日ほどで、休日は月6日程度と一般的なサラリーマンに近いペースになります。標準的には週1〜2日休みがある形で、何もしなければ連休はあまり多くありません。ただしシフト制を採用する会社が多く、事前に希望を出せば3連休程度の取得も可能です。たとえば有給休暇を織り交ぜたり、勤務シフトを調整することで、計画的に連休を取ることができます。

このように、タクシードライバーは勤務形態によって差はあるものの、他業界と比べて連休を取りやすい仕事と言えるでしょう。特に隔日勤務を選べば、公休と有休を組み合わせて4~5連休にすることも難しくありません。

タクシードライバーならではのメリット

休んでも他の人の迷惑にならない

タクシー運転手の仕事は基本的に個人プレーで、自分の担当する車両を運転し、お客様を相手に業務を行うため、休んだからといって同僚に負担がかかることはほとんどありません。

一般的な会社員の場合、長期休暇を取得する際には業務の引き継ぎや調整が必要ですが、タクシードライバーにはそうした負担がなく、自分の都合で計画的に休暇を取得しやすいのが特徴です。実際、5日~1週間程度の長期連休を取る乗務員も多く、有給休暇を組み合わせて10日間休むことも可能です。一般的な企業では取得が難しい長期休暇も、タクシードライバーであれば気兼ねなく取得できる環境が整っています。

休みの日には仕事のことを考えずに済む

タクシードライバーの休日は、基本的に完全なオフとして過ごせます。営業所から急に「出勤してほしい」と呼ばれることや、休暇中に仕事の問い合わせが来ることはほぼありません。自分の勤務シフト以外では乗務しないため、一度休みに入れば仕事のことを気にせずリラックスできます。

また、タクシー業界ではシフト制が確立されており、ドライバー同士で業務の引き継ぎをする必要がないため、休暇中にフォローを求められることもありません。特に隔日勤務の場合、勤務後の「明け休み」があるため、連休を取りやすく、仕事と休みのバランスを取りやすいのが特徴です。

さらに、一般的な会社員のように休日でもメール対応や上司からの連絡を気にする必要がなく、プライベートな時間をしっかり確保できます。実際にドライバーからも、「休みの日に会社から呼び出される心配がなく、安心して休める」といった声が多く聞かれています。このように、タクシードライバーは休日を確実に確保しやすく、仕事とプライベートのメリハリをつけながら働ける職業です。

高収入だからプライベートも充実

タクシードライバーの年収は全国平均で約420万円、東京では約586万円と、東京都内の全産業の男性労働者の平均年収(581万円)を上回っています。大阪では約487万円、神奈川では約425万円と、他の主要都市でも比較的高い水準にあります。中には年収700万円〜800万円を稼ぐドライバーもおり、トップクラスのドライバーになると1,000万円を超えることもあります。

タクシードライバーの給与は歩合制のため、繁忙期に集中的に働くことで効率よく収入を増やし、その分まとまった休暇を取ることも可能です。しっかり稼いだ分、趣味や旅行に時間とお金を使う余裕が生まれ、プライベートを充実させやすいのも魅力です。また、収入の増減を自分の働き方次第で調整できるため、計画的に働けば生活の自由度も高められます。

収入とのバランスも大切!休みすぎに注意

タクシードライバーは連休を取りやすい仕事ですが、その一方で収入とのバランスも考慮する必要があります。多くのタクシードライバーの給与は固定給ではなく歩合給(インセンティブ)なので、休みが増えればその分売上が減り、給与も下がります。そのため、連休を取得する際には生活費や収入の見込みを考慮しつつ、計画的に休むことが重要です。

とくに、年末年始や大型連休(ゴールデンウィーク、お盆など)の繁忙期は、タクシードライバーにとって最も稼ぎやすい時期です。この期間は移動する人が多く、タクシーの需要が大幅に増加するため、通常よりも多くの売上を上げやすくなります。こうした繁忙期を活用してしっかり稼ぎ、その後の閑散期にまとめて休暇を取るのが、効率的な働き方の一つといえます。たとえば、年末年始に集中して働き、1月後半にまとまった休みを取ることで、連休を確保しながらも収入を安定させることが可能です。

まとめ

タクシードライバーは勤務形態によりますが、一般的な仕事に比べて3連休以上の休暇を取得しやすい職業です。隔日勤務なら月の半分以上が休みになり、日勤勤務でも工夫次第で連休を取ることが可能です。また、個人プレーゆえに気兼ねなく休めること、オフシーズンに休暇を取りやすいこと、そして頑張り次第で高収入を得られることなど、タクシードライバーならではの魅力があります。ただし、自由な反面、収入管理も重要です。計画的に働き、しっかり稼いで遠慮なく休む――そんなメリハリのある働き方ができる人にとって、タクシードライバーは理想的な職業といえるでしょう。

   
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